マダム野武士の南仏生活

南仏からつれづれなるままに。

おばあちゃんと信号無視 Brûler un feu rouge avec une vieille dame

住んでいる地域にもよるのかもしれませんが、南仏は比較的フレンドリーな方が多い印象です。そのため、街中で信号待ちをしている時や、トラムで隣に座られた時など、見ず知らずの方から話しかけられることは日常茶飯事です。

 

先日は、信号待ちをしている時に買い物キャリーを持った一人のおばあちゃんから話しかけられました。天気の話かなと思いきや、いきなり、「あなた、今よ!試してみましょう!」と急に誘いかけられ、咄嗟の出来事に何の誘いか一瞬分からなかったのですが、赤信号を無視して横断することへの誘いでした。(笑)

 

まさか、素敵なコートにおしゃれな帽子を被った上品な出で立ちのマダムから、信号無視の誘いを受けるなんて夢にも思っていなかったので衝撃を受けましたが、車も通っていなかったので、青に変わる前に一緒に二人でとぼとぼと横断歩道の上を渡りました。

 

横断中も、「2人も歩行者がいるんだから、もし車が来ても跳ねることはないから大丈夫よ!(笑)」と心強い一言をもらい、無事に横断歩道を渡り終え、「一緒に渡ってくれてありがとう。良い一日を!」と言ってもらい、そのまま別の方向に歩いて行かれました。

 

フランスで暮らしていくってこういうことかと、おばあちゃんのいくつになっても元気でおちゃめな姿になんだかこちらが元気をもらった、そんなある日の朝でした。