マダム野武士の南仏生活

南仏からつれづれなるままに。

ネット回線争奪、仁義なき戦い La lutte infinie pour l'accès à Internet

現在私たちはアパートで生活しているのですが、昨冬インターネット回線のトラブルに何度も見舞われたので、本日はそのことについて記憶を辿りながら執筆したいと思います。

 

まず、事の発端は同じアパート内に年始に新しく引っ越して来られた方がインターネット業者に回線の手続きを依頼したことに始まります。私たちのアパートは地下の駐車場の一角にネット回線に接続するケーブルがまとめられているため、どこの業者に依頼することになっても、地下でネット回線の作業が行われます。その後、部屋の中に設置するルーターに接続して回線手続きが終了します。

 

私達が引っ越してきた際もネット回線は全て業者の方に依頼していたため、地下の主配電盤(MDF)を見に行ったことはありませんでした。今から思い返すと、回線作業をしてもらった時に、一緒に地下まで降りて確認するべきでした。というのも、日本では考えられないかもしれませんが、主配電盤には部屋番号などが振り分けられていなかったので、新規で回線する場合はケーブルが繋がれていないところに繋ぐことが暗黙の了解になっていました。

 

そしてそんな杜撰な管理体制により、事件が勃発します。その新しく引っ越して来られた方がネットを回線する時には既に空いている差込口がなく、(何故だ?設計ミスか?)依頼先の業者のスタッフが断りもなく勝手に私達のケーブルを抜いて、回線作業をしてしまったのです。

 

事の成り行きを知らない私達は急にネットが使えなくなり、部屋の中に設置していたルーターにエラーの表示が出ていたので、業者に連絡をして次の日の朝イチで修理に来てもらうことになりました。翌朝、業者の方が早速来てくださり、「地下のケーブルがなぜか抜けていたから挿し直しておいたよ。」と言って、ネットを復旧して帰ってくださいました。

 

ところが、その日の午後に、またネットが急に使えなくなりました。不思議に思った主人がまた業者に再度連絡をして、翌朝見に来てくださることになりました。そして、同じタイミングでなぜか別の階の方のネットも使えなくなったと言うことを聞き、たまたま同じ業者のネット回線を使用していたので、その会社の回線の問題かということでお互い翌朝の復旧を待つことにしました。

 

そして迎えた翌朝。主人と別の階でネットが使えなくなった方と業者の方の3人で地下の主配電盤を見に行ったところ、またしても我々の2部屋のケーブルが抜かれており、別のケーブルが挿してあったそうです。それを見兼ねた業者の方が「2度あることは3度ある」ということで、勝手に挿し口を奪ったケーブルを抜き、我々2部屋のケーブルを再度挿し直し、ガムテープで挿入口を塞ぎ、その上から部屋番号をマジックで書き記してくださいました。

 

そうしてようやく我々にネット回線フリーな平和な日々が戻ってきたのです。

ネット回線争奪、仁義なき戦い、これにて一件落着です。

これがフランスの日常です。ツッコミどころが満載です。