マダム野武士の南仏生活

南仏からつれづれなるままに。

美容院の椅子の話 Chaises dans le salon de coiffure

海外に移住してしばらく経った頃に悩みだすことの1つに美容院探しが挙げられるかと思います。同じような発音で病院探しも、また悩みの種ではありますが…

かく言う私も渡仏4ヵ月目にして、頭が重いと感じるほどに増えた髪の毛のボリューム、そして枝毛と櫛との毎朝の戦いに疲れ果て、意を決して現地の美容院に行くことにしました。

 

第一関門として美容院の予約が待ち受けていたわけですが、片言のフランス語が電話越しに伝わるか不安だったので、直接お店に行って1週間後に来店する予約をしてその日は帰宅しました。

 

そして迎えた決戦当日(笑)。まだまだ日本人の時間感覚が抜けない私は予約時間の5分前にお店に着いてしまいました。5分前に来た迷惑な客にも関わらず(こちらでは予約時間ちょうど、もしくは少し遅れていくくらいが良いように感じております。)、愛想よく迎え入れてくれた店員さん。前のお客さんのカットが早く終わったので、待ち時間もなく、すぐにシャンプー台に案内して頂きました。

 

日本だと美容院によっても異なりますが、髪の毛を洗うために歯医者の椅子のように自動で後ろに倒れたり、もともと椅子がリクライニング状態になっているかと思うのですが、私がフランスで通っている美容院は普通の椅子の角度と何ら変わりはなく、床に対して直角に座り、後ろに倒れることもなく、そのまま髪の毛だけがシャンプーのシンク内に持っていかれます。なのでシャンプーをしてもらっている間は斜め上を見た状態で髪の毛を洗ってもらうことになります。

そして、シャンプーをしている間、顔にはタオルもティッシュもかけられないので、私はひたすら目を閉じて、時が過ぎるのを待ちます。何が正解かは分かりません。

 

また初めて美容院に行ったとき、「マスクはどうする?」と聞かれ、シャンプー中はマスクは外した方が良いのかなと思い聞き返したところ、「masqueはトリートメントのことだよ。」と言われ、とても恥ずかしかったのを今でも美容院に行くたびに思い出します。こうやって人は外国語を覚えていくのですね...(笑)

 

最後に一番衝撃的だったのが、美容院で髪の毛を切ってもらう時に着用するエプロン?が日本と反対の方向だったということです。日本の美容院では割烹着のように袖を通して後ろでマジックテープ等で留めるタイプが主流だと思いますが、フランスではカーディガンに袖を通して前でボタンを留めるように、身体の前側でマジックテープを留めるタイプのものでした。もう数回美容院に行っているのですが、いまだに慣れず、いつもエプロンを着るときに「逆だよ」と言われてしまいます。

 

そんなこんなで、国が違えば、美容院も違うというのが今日のお話でした。